録音のコツ

録音前の準備

2016/06/01

録音するやり方を決めておく

録音するやり方とは何か?
例えば、楽器ごとに別々に録るか。
全員で演奏して録るか。
と、いう事です。

現在主流は個別に録音するやり方ですが、ライブ録音、ジャズの録音等は全員で演奏して録音します。

ただ、全員で一斉に演奏するとなると、機材もそれなりのものが必要となります。

例えば、ボーカル、ギター、ベース、ドラムといったスタンダードな編成でも
複数入力に対応したオーディオインターフェイスが必要になりますし、
「かぶり」(他の楽器の音を拾ってしまう)の問題も出てきます。

リハ程度でしたらあまり考えずに録ってもいいでしょうが、ちゃんとしたものにしたければ、かなりセッティングが難しくなります。

やはりおすすめは各楽器個別に録音するやり方でしょう。

録音の順番と準備

では各楽器で録る場合、どういった順で録ればいいでしょうか?
基本はリズム→低音→伴奏→メロディー
で大丈夫です。

上記の基本的な編成でしたら、
ドラム→ベース→ギター→ボーカル
といった順でしょうね。

ただ、ドラムから始めるといっても、無音で叩くのは人によっては難しいでしょう。
また、曲の寸法を間違えるといった初歩的ミスも発生しやすくなります。

可能だったら、MIDI等で伴奏を作り、ボーカルの仮歌を録音しておくとやりやすくなります。

あると便利な機材

「あると便利な」と書いていますが、これらはほぼ必須です。
録音する場合、バックで伴奏を流す事がほとんどでしょう。
伴奏を流さなくても、自分の演奏を聞きながら録音する方がいいでしょう。
そのためにはヘッドフォンも必要です。
これはなるべく「音漏れ」を防ぐために「密閉型」と呼ばれるものが望ましいです。
オーディオインターフェイスには、ヘッドフォン端子が付いているものがほとんどですので、接続しておきましょう。
SONY ( ソニー ) / MDR-CD900ST
SONY ( ソニー ) / MDR-CD900ST
これは「業界標準」と呼ばれるもので、ほぼどこの録音スタジオに置いてあります。

また、マイクにはスタンドを使いましょう。
コンデンサーマイクは手で持ってしまうとノイズが入ってしまいます。
CLASSIC PRO ( クラシックプロ ) / MSB/BLACK マイクスタンド
マイクを使う時は、必ずといっていいほどスタンドが必要になります。
大抵は上記のような「ブームスタンド」で大丈夫です。

ただ、机にマイクを乗せて録音がしたい場合は卓上スタンドがあると便利です。
K&M ( ケーアンドエム ) / 23150 3/8

録音が始まってからやっておく事

録音をする時、まずマイクのセッティングをしなければなりません。
慣れている楽器ならいいのですが、初めて録音する楽器の場合もあるでしょう。
そんな時、どうすればいいか?
奏者に聞く、というのも一つの手ですが、注意する事があります。
それはライブ用のセッティングとレコーディング用のセッティングは基本的には違うという事です。
ライブの時はあまりコンデンサーマイクを使う事は多くなく、さらに他の楽器とのかぶりを防ぐため、かなりオンマイクなセッティングになります。

しかし、レコーディングでは楽器の持つ響き等も大事になるので、そこまでオンマイクなセッティングにはしないのが通常です。
奏者に聞いても、ライブ用のセッティングで答えが返ってくる可能性がありますので、注意が必要なわけです。

ですから、よほどレコーディングに慣れていると分かっている奏者でなければ、練習がてらしばらく演奏してもらい、自分で聞きながら最適なポイントを探す方が無難です。
その際、楽器全体からの響きを録るよう心がけるのがポイントです。

そして、セッティングができたら、レベル決めをします。
これはどの程度の音量で録音するか決める事です。

音量はdb(デシベル)という単位で表します。
0dbを超えるとクリップといって音が歪んでしまいます。
ですから、これを超えないよう録音しなければなりません。
大体一番音量が大きいところ(ピーク)で4~6dbほど余裕を取っておけば大丈夫です。

これは奏者に一番強く演奏するところを「ff(フォルテシモ)でお願いします」と言ってやってもらえば、大体把握できます。
せっかくの良いテイクがクリップによって台無しになる事もありますので、注意しましょう。

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